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ぽたぽたわんこのおさんぽ

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キャドバリー工場&ストークオントレント編

◆ キャドバリー工場&ストークオントレント編 ◆

帰国して書いた当時のままなので凄く長いです。すみません(>_<)


5日目(2002年7月11日(水))

 今日はこの旅行ののイベント目白押しの日です。
まずはキャドバリーのチョコレート工場に行って、その次にストークオントレントに行って食器を買いあさるという予定。今回の旅行で一番の遠出になるので少し早くから出かけました。ホテルの朝食は朝早いとパンがとっても少なくってびっくりした。きっと朝1番で団体とかがどどーっとやって来て去っていったっていう感じだった。
地下鉄でユーストン駅まで行き、ここからヴァージンの列車で行くのである。列車はなかなかホームが決まらなかったので、ホームが決まったら急いで電車に向かって走って行った。昔乗った時は2等車でも結構良い席だったので、1等は座り心地がいいだろうな~と良いながら1等を探すとすぐ手前から1等だったので乗り込んだ。
ん?食堂車?乗り込んだ車両の座席は全てテーブルセッティングされている。全ての座席にお皿、カップ、グラス、ナフキンにナイフとフォークが綺麗にセッティングしてある。

L4

だんなさんに「1等車って書いてあったやんな~」といいながら車両の入口に戻ると確かに1stと書いてある。ビュッフェとは書いていない。
他の車両もセッティングされているようだったので、座っているサラリーマン見たいな人にチケットを見せて私達ここに座ってもいいのか聞いてみた。
すると答えは「オッケー」。
不安なまま私達は席に着いた。
車両もゴージャスで各座席にはテーブルライトまでついている。
まるで北海道に行くオリエンタルエクスプレスの食堂車のようだ。
借りてきた猫のように荷物もなんか抱えたまま座っていると電車はすーっと発車した。車内アナウンスがあり、行き先とかも間違いの無いようだったので乗っていた。イギリスのかなり北部の方まで行く電車のようで、終点に着くのは6時間後のようだったので、長距離の人がお腹が空いたときに何か頼んだら食べさせてくれるのだと思って納得していた。

発車して5分程経つと白い服を着たおじさんがやって来た。
やっと検察来た~と思っているとどうも何かお客さんに聞いて回っているようだった。前の座席の人に聞いているのを耳をダンボにしていると、コンチネンタルかフルか聞いているようだった。

フルって何?前の人たちはみんなコンチネンタルと言っていた。
でも私達の隣のさっきのサラリーマンはフルって言っていた。
ひょっとして朝食のメニュー聞いているの?
慌てて「だんなさん朝食のオーダー聞きに来てる。どうしよう。お金いるんかな~、食べなあかんのかな~でもせっかくやし食べようか。」
などとほんの数秒の間に検討した。
そして私達の所にもおじさんはやって来て
「グッドモーニング、フルイングリッシュオアコンチネンタル?」
と聞いてきた。やっぱり朝食だ。
思わず「コンチネンタルプリーズ」と言ってしまった。
するとだんなさんにも「アーユー?」と聞いてきたのでだんなさんもどうようして
日本語で「いっしょ」と答えていた。
だんなさんは凄い。どんなときも日本語で答える。でもなんとか通じた。

「あーどきどきしたなー」と言っていると、パンをいっぱい乗せたワゴンをお姉さんがやって来た。そして「どのパンにしますか?」と聞いてきてくれてクロワッサンを貰った。この後も次から次へとコーヒーやら紅茶やらお菓子やら色々と持ってきてくれて至れり尽くせりだった。
さてとなりのサラリーマンさんはフルを頼んでいたが、大きなお皿にしっかりとソーセージ、ベーコン、卵トーストをのせて貰って食べていた。美味しそうだった。ちゃんとタマゴも焼き方を聞いていた。テーブルにはちゃんと瓶入りのジャムも置いてあったし、ホテルよりゴージャスだった。

でも私達はまだ検察が終わってないのでとっても不安だった。パンを配り終えた頃、やっと検察のおじさんがやって来て、
「オーケー、良い旅を」と言ってくれたのでそれからは2人して安心して食べ始めた。記念写真まで撮ってしまった。
こんな凄い事を知っていたらホテルで朝ご飯食べずにここでフルイングリッシュを味わえば良かったと後悔してしまうほどだった。
昨日まで乗っていた1等車はなんだったんだろう。会社によってこんなにも電車が違うのかと驚いてしまった。このときは気が付かなかったが、帰りの電車でこの座席はリクライニングになっていた事を知ってこれまた驚いた。

ロンドンからの始発は凄いな~と思っていた。途中の大きな駅で数人の人が降りたがこのころテーブルセッティングはさっきのお姉さん達に片づけられていた。「あー途中から乗ってきた人は残念やな~」と思っていたら、途中の人にも飲み物とパンがいるかを聞いていた。そんなゴウジャスな電車の旅はアットいう間に終わり、最初の目的地のバーミンガムに着いた。
ここは1階がホームで2階が改札階という風になっているので、ローカル線に乗り換えないといけなかったが、一旦上に上がって出ることにした。大きい都市だけあって駅も立派だった。モニタの表示で確認してローカル線に乗り換えた。さっきとは天と地程の差がある地味な電車(でも昨日の電車より立派だった)に乗り換えて、ボーンピルという所まで行った。
途中“ユニバーシティ”という日本語にしたら“大学”というシンプルなバーミンガム大学のある駅を通りボーンビルに着いた。駅の横には運河があってナローボートがあった。
このナローボートは今回の旅行であちこちで見かけたが、一度も乗る機会は無かった。
これを特集している記事を読んだ事があるが、どのボートもおしゃれなペイントがされていてゆっくりと運河巡りしてみたいと思わせる物だった。

駅はとってもちいさくってな~んにも無かった。
駅から徒歩15分くらいと書いてあったので、駅を出て探そうかな~と思っていると、キャドバリーワールドへの矢印が出ていてすぐに判った。
ここは駅をでるとすぐキャドバリーの会社があって、全てがキャドバリーだった。
だんなさんと帰り際に「日本でいう日立市みたいなもんかな」と言って笑っていたくらいだった。矢印に沿って行くとすぐ工場の中に入った。敷地に入った途端、ふわ~っとチョコレートの美味しそうなにおいがしてきた。

研究者みたいな人が歩いていたり、工場で働いている人たちが沢山いて、社会科見学に来たみたいでわくわくしてきた。ちょうど駅から私達と同じ行動をとっているおじさん4人組がいた。とってもおじさんだったし、まさかチョコレートの工場見学じゃないよね~と言っていたが、工場の中まで一緒に入ってきた。おじさん達は楽しそうにどんどん先に進んでいった。うっそーと思ったが、間違いなく工場見学に来ていたようだった。途中工場の中で迷子になりそうになったら、陽気なおじさんがあっちだよって親切に教えてくれた。工場の中を5分くらい歩いたらキャドバリーワールドが見えてきた。

キャドバリーワールドHP

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↑もらったチョコバー達


駅からはおじさん達と私達だけだったので、またもや地味な所に来てしまったかなと思っていたが、入口に来てびっくり。丁度開館してすぐというのもあってか沢山の人が入場するのに並んでいた。みんな車で来ているようだった。小さいこどもやおじいさんおばあさんがいた。

入場料を払って、最初のゲートに並ぶと1人2個ずつチョコバーをくれた。小さい子供達は大喜びすぐに袋を開けて食べていた。
最初はこの工場を造った人がこの工場の出来た経過を説明してくれるアトラクションだった。どういう風にチョコレートが出来ているかを展示した部屋を抜け、キャドバリーのコマーシャルを作った過程を説明するアトラクションなんかは椅子ががたんと落ちたり霧が吹いてきたり凄かった。チョコを作っているところも何カ所かみれて、一番最初に出来るチョコとキャラメルを入れたチョコを試食する事もできた。途中のアトラクションでもまた2個ずつチョコバーを配ってくれた。
2人で8本ものチョコバーを貰ってしまった。
後半乗り物に乗ってチョコレートの世界(ディズニーのイッツアスモールワールドの小さい版みたな感じ)を見て回った。ちょっと大人2人で乗るのは恥ずかしいくらいだった。途中フラッシュがたかれて記念撮影があった。よそ見をしていたので変な顔で写っていたが記念に買ってきた。その後もう少し工場を見学して終了だった。
出口は勿論お土産やさんになっていたけれど、これが楽しかった。
めちゃくちゃ大きいチョコレートを始め、ありとあらゆるお土産がそろっていて楽しかった。古いポスターをカードにしたものや、キャドバリーの服を着たうさぎ、その他小物を何点か買った。
中でもチョコレートのキャラクターの形をしたティーポットはホットチョコレートをつぎたくなるようなかわいさで大事に梱包して持って帰ってきた。

電車の時間もあったので少し急ぎ足だったけれど工場見学を堪能して帰ることができた。この時貰ったチョコレートは結局日本に帰ってから食べたけれど、1種類とってもお気に入りがあった。だんなさんが殆ど食べたけど、1種類どうにも???というのもあったらしい。

再び電車にのってバーミンガムまで戻りそこから今度は今日のもう一つの本題である、ストークオントレントに向かった。丁度お昼にさしかかっていたので、駅でピザ(1切れで2人十分な位の大きさでびっくりした)とコーラを買い、電車に乗って食べることにした。今度もヴァージンの列車だけれどさっきみたいなゴウジャスな事はないだろうと早めに乗って出発するまでにピザを食べてしまった。電車が発車すると、なんとまたおじさんがやって来て紅茶かコーヒーはどうかと聞いてきてくれたので、遠慮なく紅茶をお願いした。行きのようにパンとかは無かったけど一緒に食べるクッキーとかくれた。1時間ほどの電車でこのサービスは嬉しい。食後の紅茶を堪能しながらストークオントレントに向かった。

ストークオントレントはロンドンからかなり北にあるためやはり寒かった。昔ここで必死にミントンの工場を探した事を思い出しながら駅を降りると駅はとっても近代化されていた。昔は煉瓦作りの渋い駅だったが、連絡通路は磁器でおしゃれに造ってあるし、駅舎がとっても綺麗だった。ホームは昔と一緒で謎の大きな手の銅像もあった。
 
駅からでは各工場へ連絡が悪いので、一旦ヘンリーという中心地のバスターミナルに行ってそこから移動することにした。駅前からバスで1日券を買ってヘンリーまで行った。片道5分位だろうか。昔と比べて早く着いた気がした。バスターミナルは前と変わっておらず、ここで調べておいた番号のバスを待つことにした。

最初はウエッジウッドのセカンドショップに行くことにしていた。7番か8番のバスだったので待っていたら7番のバスがやって来た。でも行き先の表示がなんか違うような気がしたので、
運転手さんに「このバスはフェントンのウエッジウッドに行きますか?」と聞くと
「あー残念だけどこのバスは行かないよ」と言われてしまい、
「じゃあ8番は行きますか?」と言うと、私がここのバスの事情を全く知らないことを察知したようで、
「このバスターミナルのバスじゃなくってね、ほらあそこで服を売っているところの横の階段を上ってそして降りて(のぼったら降りるけどな~)、そしたらショッピングセンターの入口に行く。今まで判った?で、その前に違う種類のバス会社があるからそこのバスの7番Aに乗って行けば着くよ。判ったかな~」と言ってくれた。
とってもわかりやすい英語だったんで「7番Aですよね。おじさんありがとう」と言うと
「ははは…」と優しい笑いで送ってくれた。
だんなさんに「場所とバスが違って他みたいごめんごめん」と言って言われたバス停に向かった。
運の良いことに丁度7番Aのバスがやって来てくれた。
運転手さんは女の人で
「このバスはフェントンのウエッジウッドに行きますか?」と改めて聞くと
「行きますよ」と言ってくれた。
ほっ!
「すみませんが着いたら教えてくれますか」と言って頼むと
「はいはい~」と言ってくれたので席に着いた。
バスは結構満員でかなりの距離を走っていった。」地図を持っていたので「あーここがマクドか~あーここがロイヤルドルトンか~あーここが。。。ん?」
私の地図と勘が正しければこの辺りのはず。
でも運転手さんは教えてくれない。
「だんなさん、このへんやと思うんやけど…」
「それは聞いた方がいいって」
慌てて運転手さんの元へ行くと
「いやだわ私って!忘れてたわごめんね~ここで降りて~それほど来すぎてないから歩いてもすぐよ」と言われて慌てて降りた。
勿論車内の視線をいっぱい集めながら。
「あー聞いてよかったね~あのままやったら終点まで乗っていってしまったね」
地図を見ていて良かったと本当に思った。
そこから歩くこと4,5分近くにたどり着いたようだが、入口が見つからない。会社の看板もあるし入口もあるがどうも違うあちこち探し回ること数分。裏に回ったところに入口があった。中に入ると食器が山積みになっていた。

だんなさんは私の荷物を持ってくれてカートを持って、
「さあ好きなだけ、後悔しないだけ見て買ってね」と言ってくれた。
この言葉をスタートにして私の品定めが始まった。
セカンド品だけあって全ての製品がそろってはいなかったけど、本当に安かった。ピーターラビットのお皿とマグカップは7~800円位だったので各種買った。なかでも驚いたのは1999年のイヤープレートはたった500円だった。日本では7500円もするのに…ジャスパーの時計なんかは2000円くらいでやはり日本の10分の1位だったけれど、時計は家に違うものが沢山あるのでやめた。欲しい人にはたまらないだろうな~だんなさんも言っていたが、人形がとっても綺麗だった。でもやはり大きい物ほど精巧に作ってあるので、これは諦めた。お醤油差しにいいお皿なんて180円!一つとってもかわいいカップがたった1£だったけれど、ソーサーが無いので諦めた。ゴージャスな家でティーパーティーをしょっちゅうひらくような生活が出来るのであればもっと山ほど買って帰るんだけど、そうもいかないのでピーターラビットの物をメインに沢山買ってきた。

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だんなさんはここで終わりだと思っていたのかもっと見なくていいのと聞いてくれたが
「もう1軒は場所が離れてるから」というと
「もう1軒あるの。。。」と残念そうに言い、
気合いを入れ直すように「じゃあ次行きますか!」と言って出発した。
お店の近くからバスに乗り、再びヘンリーに戻って今度はストークのスポードに行く事にした。

バスターミナルで今度はこのバスだろうと思って運転手さんに
「ストークのスポード行きますか?」と聞くと
「うーん行かないことも無いけどあっちのバスだね。ほらあの今おばあさんが乗っているバス」
「ありがとうごさいます」
と言ってバスを降りてそのバスに向かうと私達の頭上を大きな英語が飛び交っているのが分かった。
そのバスに乗ると運転手さんは大声で話していて、でも私達に「この人達か?」見たいな仕草をしたかと思ったら、
「スポードだね、行くよ」と言ってくれた。
さっきの頭上を通っていた会話は私達がスポードに行くから乗せていってくれと言う物だったらしい。
私達の事がバスターミナルでこだましていたというわけだ。
おかげでおじさんはスポードの近くのバス停でちゃんと降ろしてくれた。
みんななんて親切なんだろうとまた思ってしまった。このバス停からの道順は判る。昔来て迷子になったところだから。
 
スポードの工場に行くと少し様子が昔と変わっていた。中で地図を貰い、セカンドショップに行くことにした。
だんなさんにはさっき大量にかったウエッジウッドを持って外のベンチで休憩してもらって1人で身軽で見ることにさせて貰った。
最初、セカンド品のこれまたセール品の所で少し買ったが、他のちゃんとした所を見ることにした。
すると、私の欲しかったブルーイタリアンを始め山ほどの格安品が置いてあるところがあり、わくわくしながら物色し始めた。
日本でこれほどの品揃えを見ることは絶対に出来ないだろう。そしてまた安い!小皿とかでもその辺のスーパーで買うのと金額的に全然変わらない。
笑ってしまいそうになった。
でも笑いながら品定めをしていると絶対に変な人に思われるから必死に笑いをこらえてかごに1つまた1つと品物を入れていった。
1枚どうしても欲しかった大皿を買った。1000円しない…信じられない。

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来て良かった。山のように買い込む事は出来ないけれどこの沢山の食器に囲まれて物色する楽しさは、好きな人にはたまらないだろう。
だんなさんは「わからん」といっていたけれど、私のあまりの嬉しそうな顔を見ると「来て良かったね」と言ってくれた。

ここでは小皿を記念に沢山かった。普段使い用に(わー贅沢!)フルーツボールを6枚買ったりした。ここでも満足してベンチで待っているだんなさんの元へ帰った。大荷物を抱えてバス停に向かった。

バス停には女の人が一人いて、私達が時刻表を見ているとなんか心配そうだった。優しそうな人だったので、
「このバス停に来るバスで駅に行きますか?」と聞くとその女の人はとっても親切にそしてわかりやすく、
「このバス停のは行かないの。でもねそのちょっと先にあるバス停の22番のバスは間違いなく行くわよ。でもおばさん時間は知らないからすぐ来るか判らないの。時間がもしあるのならちょっと遠回りになるのが向かいのバス停から出てる。けど時間がかかるからこっちの方で待った方がいいと思うの。ここからだと5分程だから」
と何度もわかりやすく親切に教えてくれた。2人でお礼を言ってもう一つのバス停に行った。
「本当に丁寧に教えてくれたな~」とだんなさんを関心させたおばさんは私達がそのバス停に行ってからも心配そうに様子を見ていてくれた。

でもこれからちょっとした事件は起こった。バス停に着いたのが4時35分位だった。時刻を見ると50分頃来ることになっていた。5分程で着くはずだから十分間に合うはずだった。電車の時間は5時12分。50分になってもバスは来なかった。
「歩いたら遠い?」と聞くだんなさんに
「そんなに遠くは無いけどこの荷物ではしんどいと思うしもう少し待とう」と言ってしまったから大変。歩けば良かった。5分待ってもバスは来なかった。10分待っても来なかった。ついに5時を回ってしまった。
だんなさんと「間に合わへんな~諦めようか…」といった5時5分バスはやって来た。ぎりぎりの状況だ。バスに乗り一番前の席に座ると、遅れてきたせいか人がいっぱい乗ってきてまたそのお客さん達がややこしいことを相談しているらしい。
「早く!早く!」と超小声で言っているとバスはようやく発車した。途中信号に捕まり「もうあかんで、あきらめよう」とだんなさんが言った。
その次のバス停で人が乗ってきた。「もう急いでんのに…」と私も諦めかけた。そしてバスは駅に着いた。時刻は5時10分「間に合う!走ろう」と言ってダッシュで駅に入った。1等車は一番前らしい。必死に大荷物を抱えてホームの先頭に走っていった。するとホームにすーっと電車が入ってきた。「やったー!!間に合った!」だんなさんと息を切らせながら電車に乗り込んだ。最後まで諦める物ではないと本当に思った。

 電車はそこそこの人が乗っていたが、2人掛けの席が空いていたので座ることが出来た。必死に乗り込んだ私達は荷物をとりあえず足下に置き、椅子に深く腰をかけてくつろぐ事にした。電車が駅を出て暫くすると、周りの雰囲気がなにやらゴージャスなのに気が付いた。先に乗っていた人たちはワインを片手にとってもゆったりとしていた。テーブルライトがついていてまたテーブルセッティングされていることに気が付いた。
「だんなさん、また帰りもなんかあるんやろうか。でも他の人もう食べ終わった見たいやし、飲み物くらいは貰えるかな~」
と言っていると、ワゴンが運んで来られ、
「お飲物は何になさいますか?」と聞かれた。見るとジュースとかではなく、アルコールのようだった。
「何があるんですか?」と聞くと、
「赤と白のワインと、ビールと各種カクテルをお作りしますよ」と言われてしまった。
まだ乗り込んだ勢いが落ちていない私達は何を頼んで良いのかも判らず、とりあえず
「白ワインください」と言ってしまった。すると、おねえさんはグラスに白ワインをついでくれて、
だんなさんにも「何がよろしいですか?」と聞いてくれた。
「ビ、ビール」とだけこたえると、またビールも数種あってどれにしますか?と言われたのでおもむろに小さいのを選んでいただんなさんでした。
そしてお姉さんが去っていったあと、だんなさんと、
「何がはじまるんやろう~」と心配してしまった。

ふと、テーブルライトの横にメニューらしきものがあって、みるとサンドイッチにケーキにデザートにコーヒーに紅茶と色々書いてある。
「だんなさん、帰りもなんか付いてる見たい」といっていると、サンドイッチや果物、お菓子を乗せたワゴンがやって来た。
種類は3種類でだんなさんはお肉のを、私は野菜とチーズのをそれぞれ頼むとちゃんとお皿にサービスしてくれた。他にも色々ありますよと言われたが遠慮がちな私達はこれでいいです。と言ってしまった。ワイン片手にサンドイッチ。簡単だがこれが私達の晩ご飯になってしまった。このサンドイッチは結構美味しかった。ワインも美味しかった。2人ですごいねと言っていると今度またワゴンが来て、フルーツケーキを持ってきてくれた。このケーキはこのとき食べなかったけれど、後で食べてとっても美味しかった。もう1個貰っておけば良かったと思うほど美味しかった。もちろん最後にコーヒーと紅茶がやって来てゆったりと田園地帯を食事をしながら電車の旅を満喫できたのであった。
 帰りについてはメニューが置いてあったので、いけないと思いつつも貰って帰ってきた。でももうヴァージンに乗ることは無いのでとっても残念だった。明日はバースに行く予定だが、また違う会社の電車のはずだから。本当に残念。もっと長距離乗って、あのフルイングリッシュの朝食を是非とも食べたかった。この日はとっても疲れたけれど、電車の中がずっと快適だったのでいい旅になった。
ホテルに着いてからはだんなさんはお風呂の後に定例の熟睡。その中私は必死に持ってきたプチプチで1個1個梱包作業を開始した。ウエッジウッドはある程度丁寧に梱包して貰えていたけど、スーツケースに入れて行くのには頑丈にしなければ。1時間以上かけて梱包作業を終了してやっと寝ることにした。


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